金沢メンネルコールの定演を聴いた
11月3日に金沢メンネルの定演を聴いたが、予想に違わぬ演奏で、大いに楽しませてもらった。
「スウェーデンの合唱曲より」
今年の3ステージの中でも期待した第一ステージの「スウェーデンの合唱曲より」では4曲歌ったが、これまで5回来日しているスウェーデンのオルフェイ・ドレンガーが、この中の2曲はプログラムに入れるほど、どの曲もごく親しまれる曲だった。スウェーデンの合唱曲を歌う日本の合唱団は少ないどころか、近ごろは、男声合唱団が海外曲を避ける傾向(横文字がキライ?)がある。そんな中で、難しいスウェーデン語の歌詞に挑戦したのは素晴しく、演奏も大いに楽しめた。中でも3曲目に歌った「スズランの王様」には感動した。
「バーバーショップの世界XVIII(18)」
第三ステージの「バーバーショップの世界XVIII(18)」は、このタイトルが示すように、金沢メンネルがバーバーショップを歌い始めてから18回(年)目にあたるだけあって、指揮者の努力もあったのだろうが、難しい編曲の曲を、それも暗譜でよく歌っていた。みんなが良く知っている曲も歌っていたので、聴衆も楽しんでいたようだった。ただ、日本人には難しいことは承知の上で言わせてもらうと、もうちょっと柔らかい表情で歌って欲しかった。そして、難しい振り付けはよく動いていたのだから、特別な振り付けが無い場面でも、身体が動くと良かった。例えば、歌詞の内容に応じた表情を大きく出すとか、パート・ソロが回って来たら、自分たちが歌っているのだと両手を前に出すとか、ちょっとした配慮で動きに出すと、聴衆ももっと楽しめると思う。
「唱歌の四季 ~三善晃 編~」
ところで、第二ステージの「唱歌の四季 ~三善晃 編~」だが、知っている曲ばかりなのに、あまり楽しめなかったのは、編曲にその責があるのだろう。まるで「合唱伴奏付きピアノ曲」みたいで、気軽に楽しめるという雰囲気ではなかった。(ピアノの音量を下げるように、蓋を閉じての演奏など、努力は見えたが。) それと、難しい英語は暗譜で歌ったのに、誰もが知っている唱歌を譜面を持って歌ったのは、視覚的にも少々残念だった。ともあれ、全体的に大いに楽しめた演奏会だった。
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